アロマオイルとエッセンシャルオイルの違いとは?

アロマオイルとエッセンシャルオイルの違いとは?

実は、
アロマオイルとエッセンシャルオイルは、
全くの別物です。

この違いを知らずに使っていると
アロマディフューザーが故障したり、
最悪の場合、あなたの体に何らかの影響が出る恐れも・・・

あまり知られていない違いと、その見分け方を
今日はじっくりと解説します。

 

アロマオイルとエッセンシャルオイルの違い

●エッセンシャルオイルとは

「エッセンシャルオイル」とは、精油のこと。

植物から抽出された天然成分100%のオイルです。

少しでも化学香料やエタノールが入っていれば、
それはエッセンシャルオイルではありません。

 

●アロマオイルとは

エッセンシャルオイル以外のもので、
フレグランスオイルやポプリオイル、とも言われることがあります。

※ここでは総称して「アロマオイル」と記載します。

 

水溶性のアロマオイルも、エッセンシャルオイルではありません。

 

化学香料やエタノール、鉱物油、界面活性剤、などなど様々な成分で出来ています。

「良い香り」と感じられれば、それ自体は心に良い影響を与えることは分かっています。

 

だけど、アロマセラピー効果は期待できません。

 

何が入っているか、は商品によって異なります。

 

さらに怖いのは、日本では「アロマオイル」は雑貨扱いのため、規制や表示義務がない、ということ。

 

つまり、具体的にどんな成分が入っているのかが分からないのです。

 

百円ショップでもアロマオイルは販売されていますが、あれは典型的な「アロマオイル」ですね。

 

アロマオイルは安いのが魅力ですが、成分によっては体に悪影響が出る危険性があります。

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エッセンシャルオイルの見分け方

日本では「雑貨」扱いで、特にルールはありません。

 

ここでは当社が国際資格を持つアロマセラピストに確認したエッセンシャルオイルの4つの条件をご紹介します。

  1. ボトルに「Essential Oil」「精油」「エッセンシャルオイル」と記載がある
  2. 種類が学名(ラテン語)で書いてある
  3. 植物の産地、抽出部位、抽出方法が公開されている
  4. 遮光瓶に入っている

 

この4つの内、一つでも欠けた場合、それはエッセンシャルオイルではありません。

 

しかし、実はこの4つの条件を全て満たしていても、エッセンシャルオイルではないオイルがとても沢山出回っているのです。

 

天然成分100%なのは、1~2割だけ

実は、日本で「Essential Oil」「精油」「エッセンシャルオイル」「Pure Oil」などとして販売されているもののうち、本当に天然成分100%のエッセンシャルオイルなのは1~2割しかない、と言われています。

 

実際に、当社が楽天市場の5店舗から98種類を購入し、アロマセラピストに確認してもらったところ、天然成分100%と言えるのは21%だけでした。

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また、当社がエッセンシャルオイルを取り扱う会社からサンプルや成分分析表を10社以上から取り寄せましたが、天然成分100%のエッセンシャルオイルを取り扱っているのは2社のみと、2割以下でした。

 

では、天然成分100%のエッセンシャルオイルかどうかを見分けるには、どうしたら良いのでしょうか。

 

天然成分100%のエッセンシャルオイルの見分け方

残念ながら、プロのアロマセラピストでない限り、見分けるのは非常に困難です。

2022年7月までに当社が天然成分100%であることを確認できたのは25社中3社のみです。

当社が2023年4月までに30以上のブランドのオイルや情報を確認し、天然成分100%のエッセンシャルオイルと確認できたのは以下の4つのみです。

天然成分100%と確認したブランド

  • 生活の木さん
  • 無印良品さん
  • リュクス+(当社オリジナル。全種類を国際資格を持つアロマセラピストが天然成分100%を確認済)
  • 生活の木さん(ブレンドオイルとフランキンセンス以外)
  • 無印良品さん
  • プラナロムさん(フランキンセンス以外)
  • リュクス100(当社オリジナル。全種類を国際資格を持つアロマセラピストが天然成分100%を確認済)

 

天然成分100%ではないブランド・販売店の特徴

当社が今まで天然成分100%ではないと判断してきた中で、共通する特徴をご説明します。

 

これらの特徴に一つでも当てはまる場合は、天然成分100%ではない可能性が高いです。

 

ボトルに「エッセンシャルオイル」「精油」「Essential Oil」などの表記がない

これらの表記がなかったり、
「アロマオイル」と書いてあるのは当然天然成分100%ではありません。

 

価格が安すぎる

エッセンシャルオイルは、自然の植物から高濃度で成分を抽出されています。

例えばラベンダー10mlのエッセンシャルオイルには、十キロ以上の新鮮なラベンダーが必要で、
数百円で販売することは、どんなに中間コストをカットしても現実的ではありません。

他の香料や化学香料で香りが調整されていたり、エタノールで薄められている可能性が高いでしょう。

価格の目安

生活の木さんや当社の価格よりも極端に安いものは、天然成分100%ではない可能性が高いでしょう。

その他の目安① 高額オイルの価格

ローズやジャスミンなどの希少で高額なオイルが10mlで数百円~数千円程度である場合、
そのオイルは天然成分100%ではない可能性が非常に高いです。

そのようなオイルを販売しているということは、他の種類も天然成分100%ではない可能性が高いでしょう。

その他の目安② 製造されていない種類が販売されている

原料となるローズウッドはワシントン条約で規制されており、エッセンシャルオイルは現在生産されていませんので、販売されている時点で本物ではありません。

そのようなオイルを取り扱っているということは、エッセンシャルオイルに対する知識が少なく、他の種類も天然成分100%ではない可能性があります。

 

原料の種類の学名がラテン語で表記されていない

原料の植物は詳細に分類され、世界共通のラテン語の名前(学名)がついています。

 

ラベンダーの場合

例えば一口に「ラベンダー」と言っても、実際には複数種類存在し、
香りが異なるのはもちろん、含まれる成分やその割合も違ってきます。

ラベンダー・フランス Lavandula angustifolia
ラベンダー・スパイク Lavandula latifolia
ラベンダー・ブルガリア Lavandula officinalis

日本語や英語で「ラベンダー」「ラベンダー・フランス」「Lavender」とだけしか書かれていない場合は、エッセンシャルオイルではない可能性が高いです。

 

原料の産地や抽出部位、抽出方法が公開されていない

そのエッセンシャルオイルの原料がどこで作られ、
その植物のどの部分(葉、花、果皮など)から、
どういう方法で成分を抽出したのか。

これらの情報はそのエッセンシャルオイルの特徴や真偽を判別するのに非常に重要な情報です。

例えば、ティーツリーの場合、本来は「葉」のみから抽出しますので、
それ以外(全草、木など)であれば天然成分100%ではない可能性が高いでしょう。

ただし、こういった情報はアロマセラピストかよほど詳しい人にしか分からない情報ですね。

ですので、これらの情報がボトルのラベルや取扱説明書、サイトにも記載がない場合
エッセンシャルオイルに関する知識が少なく、
その店舗のオイルには天然成分100%ではないものがある可能性が高い、
と覚えておきましょう。

 

直接肌に塗布したり、飲める、という説明がある

本物のエッセンシャルオイルであれば、非常に危険な行為です。

フランスなどではメディカルグレードのエッセンシャルオイルを薬として飲用することもありますが、
それは医師や薬剤師が処方した場合です。

それほどエッセンシャルオイルを口にすることは危険なのです。

また、原液のエッセンシャルオイルは刺激が強いため、皮膚に塗布した場合、その種類や皮膚の状態によっては皮膚刺激となります。

エッセンシャルオイルを皮膚に使う場合は、
キャリアオイルなどを使ってエッセンシャルオイルの濃度を薄めてから塗布しましょう。

マッサージオイルや頭皮用のスプレーの簡単なレシピを以下のページでご紹介していますので、
お時間のある時にぜひ一度お読みいただければと思います。

エッセンシャルオイルの簡単な活用方法

 

遮光瓶(茶色がベスト。青や緑もある)ではない

エッセンシャルオイルの劣化は、空気と光によって進みます。

なのでエッセンシャルオイルは茶色や青色といった遮光瓶に入っています。

ガラス瓶の製造会社の研究によると、
一番光を通さないのは茶色だそうです。

色の綺麗さから青いボトルもよく採用されていますが、
残念なことにほとんどの光を通してしまうそう。

青色のボトルに入ったエッセンシャルオイルは、
出来るだけ光の当たらない場所で保管しましょう。

 

セキュリティキャップではない

セキュリティキャップとは、
ペットボトル飲料のように一度開封するとそれが一目で分かるキャップです。

本物のエッセンシャルオイルを取り扱っていて、
その知識があり品質に気を使っている販売店やブランドであれば、
セキュリティキャップを採用するでしょう。

※無印良品さんはセキュリティキャップではありませんが、アロマセラピストが天然成分100%であることを確認済です。

 

アロマセラピストのいない販売店

エッセンシャルオイルは自然の植物や果実から抽出されたものです。

だからと言って、全ての種類が安全かというと、そうではありません。

天然成分100%であっても、
一部の種類は、皮膚の弱い方や妊婦さん、小さなお子さんは使用を控えた方が良いものもあります。

例えば、レモングラス。

敏感肌の方や2歳以下の乳幼児は使用しない方が良いです。

アロマセラピストがいない場合、こういったことを知らずに「好きな香り」というだけで選んでしまうこともあるでしょう。

またすでに書いたように、使い方を間違うと
皮膚刺激が起きたり、体調不良になってしまう恐れもあります。

必ず専門知識を持つアロマセラピストのいる販売店で購入しましょう。

 

さいごに

アロマオイルとエッセンシャルオイルの違い、理解していただけたでしょうか。

 

天然成分100%ではない「エッセンシャルオイル」が沢山出回っていることを初めて知った時、とてもショックを受けたことを覚えています。

 

実際に、世界のエッセンシャルオイルの流通量は、生産量を大きく上回っているそうです。

 

なぜこんなことが起きているのか・・・

 

「アロマオイル」「エッセンシャルオイル」は非常に人気があり、実際に多くのブランドや販売店が存在します。

 

これは当社の推測ですが、日本では雑貨扱いで、食品や化粧品のような規制がない事から専門知識のない販売店が、取引先の「エッセンシャルオイルです」という言葉を信じ、品質を確認せずに仕入、販売しているからではないでしょうか。

 

販売店同士の競争も激しく、安い物が選ばれやすいことから、安い香料やエタノールで薄められたオイルを仕入れ、安易に販売しているのではないでしょうか。

 

アロマオイルや天然成分100%ではない「エッセンシャルオイル」にもメリットはあります。

 

安い物が多いですし、「良い香り」と感じることは良い事です。

 

だけど、やはり私個人としては、出来るだけ化学香料の入ったものは使いたくないと思うようになりました。

 

こういう記事を書くとアロマディフューザーやエッセンシャルオイルを取り扱う立場なので、「自社商品を売りたいからでしょ?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

 

ただこういう事実を知ったからには「アロマオイルとエッセンシャルオイル、使い分けてみてはいかがですか?」というような、本心ではない綺麗ごとは言いたくありません。

 

私たちは、ただでさえ化学香料に囲まれた生活を送っています。

 

化学香料の入った日用品を排除するのは、とても困難ですね。

 

天然成分100%のエッセンシャルオイルは全体の1~2割程度。

 

つまり、本当に自然の香りの良さを知っている人も1~2割しかいない、とも言えます。

 

1人でも多くの方に天然成分100%の香りの良さを知ってもらい、安心して、快適に香りを楽しんでもらいたいと、私たちは考えています。

 


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